「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」映画の見る順番を解説！三部作の公開順と時系列の違い,繋がりを解説

「スターになるの」

シンプルな承認欲求で血みどろの殺戮をこなす新世代的、かつ伝統的なホラーアイコン爆誕！

性欲と愛情飢餓との相性は最悪で、彼女が突き進む果ては確実にバッドエンドっぽいのもまたオツです。

今回は、A24のホラーシリーズ「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」3部作の見る順番や、おすすめの視聴方法を紹介！

さらにシリーズの繋がりや時系列、作品ごとの見どころも解説します。

※この記事には映画の結末・ラストのネタバレを含む可能性があります。未鑑賞の方はご注意ください。

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「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」映画の見る順番：公開順

タイトル	公開年	時系列
「X エックス」	2022年	2（1979年）
「Pearl パール」	2023年	1（1918年）
「MaXXXine マキシーン」	2025年	3（1985年）

ラース・フォン・トリアー監督「ニンフォマニアック vol.2」での鮮烈な俳優デビューとともに“スターになった”ミア・ゴス。

ツンととがった目鼻立ちと、狂気をはらんだ表現力が彼女の魅力です。

そんなミア・ゴスが「V/H/Sシンドローム」のタイ・ウェスト監督と組んで放出したのが、A24印を背負った第1作「X エックス」でした。

性に奔放な若者たちが田舎の小屋でイチャついていると、殺人鬼が来て殺される。

THE・典型ホラーでありながら不気味な違和感をのこした「X エックス」は、A24初の3部作で新ジャンル確立となるか。

さて、ミア・ゴスの魅力を浴び続ける本シリーズの時系列は、公開順とは異なっています。

ただし、初回は公開された順に見進めるのが優等生かも。

「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」映画の見る順番：時系列と映画三部作の繋がりを解説

まずは公開順と時系列の違いや、作品の繋がりについて解説します。

「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」映画三部作の時系列

タイトル	時代設定
「Pearl パール」	1918年
「X エックス」	1979年
「MaXXXine マキシーン」	1985年

「X エックス」と「Pearl パール」をひっくり返すと時系列順に。

正直なところ本作品群は、時系列順に見た方が100万倍楽しめるという稀有なシリーズです。

「X エックス」でミア・ゴスが2役を演じた、主人公のマキシーンと殺人鬼婆・パール。

「Pearl パール」では題名の通り、パールが若いころに傷つきまくった日々を描いています。

このヤング・パールの描写が、トラウマ形成の道のりを感じさせる精巧なもの。

観客の“何故”にコミットした超マジメなスリラー映画として、絶対的1作目すぎる……何故2作目なのかだけが謎なのです。

単純にタイ・ウェストが脚本を書きあげた順番なのでしょう。

公開を控えた「MaXXXine マキシーン」は「X エックス」の続きですので、個人的には時系列順に見るのが最適解。

「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」映画三部作の繋がり

映画の大枠はパールとマキシーンという2人の殺人鬼の物語。

前述の通り、時系列を組みかえてリリースしたことにあまり意味がない本シリーズ。

なので、わかりにくさ回避のために時系列順に繋がりを解説します。

パールという殺人鬼が、マキシーンという殺人鬼に取って代わられる、ただそれだけのシンプル構造。

次回作「MaXXXine マキシーン」は、新世代版パールとなったマキシーン㏌ Hollywoodということでなんだか楽しそうです。

「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」は単純明快人名タイトル（XXXの部分にこだわりを感じてちょっとおもろいけど）。

一方の「X エックス」は、16歳以下の観客は鑑賞できないとされていたアメリカのかつてのレイティング・X指定を表しています。

「MaXXXine マキシーン」の前に「X エックス」「Pearl パール」を見る必要性

見たほうが楽しいに決まっています。

ミア・ゴスとタイ・ウェストが積みあげてきたこれまでが「MaXXXine マキシーン」をスーパー面白くしてくれると願っています。

殺人鬼が誕生するまでの理由と、踏みとどまれない環境、やっぱちょっと周囲とは違っちゃってヤバすぎる思考回路、そういうディテールで観客の知的好奇心をくすぐってくれる本シリーズ。

最新作だけを見ても「ホラーたのしい」となれるはずですが、ホラー映画というものの奥深さにふれる機会としても前作を見ることを強くおすすめします。

「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」映画の見る順番で各作品を簡単紹介

作品の成り立ちとポイントを説明したところで、最新作であり完結編「MaXXXine マキシーン」を含めた3部作のあらすじを簡単に紹介します。

「X エックス」（2022年）

作品名	X エックス
公開年	2022年
上映時間	1時間45分
監督	タイ・ウェスト
脚本	タイ・ウェスト
音楽	タイラー・ベイツ チェルシー・ウルフ

1979年、テキサス。女優のマキシーンとそのマネージャーで敏腕プロデューサーのウェイン、ブロンド女優のボビー・リンとベトナム帰還兵で俳優のジャクソン、そして自主映画監督の学生RJと、その彼女で録音担当の学生ロレインの3組のカップルは、映画撮影のために借りた田舎の農場へ向かう。彼らが撮影する映画のタイトルは「農場の娘たち」。この映画でドル箱を狙うーー。6人の野心はむきだしだ。そんな彼らを農場で待ち受けたのは、みすぼらしい老人のハワードだった。彼らを宿泊場所として提供した納屋へ案内する。一方、マキシーンは、母屋の窓ガラスからこちらを見つめるハワードの妻である老婆パールと目があってしまう……。そう、3組のカップルが踏み入れたのは、史上最高齢の殺人夫婦が棲む家だったーー。

引用：Hulu公式サイト

エッチな展開と田舎のボロ小屋、意味深なガソリンスタンドに異様な老夫婦。

ホラーの教科書を踏襲しつつ、A24的なライティング遊びでアートな気分にもさせてくれる便利な一品。

“映画は娯楽か、芸術か”というテーマは、登場人物からも発される本作のメインテーマであり、映画の内外でその軸は一致しています。

つまり、バカホラーのフリして精神世界とか描いちゃうニュージェネレーション……とかいいつつ結局振り出しに戻る、みたいな禅問答映画でもあるのです。

「Pearl パール」（2022年）

作品名	Pearl パール
公開年	2023年（日本）
上映時間	1時間42分
監督	タイ・ウェスト
脚本	タイ・ウェスト ミア・ゴス
音楽	タイラー・ベイツ ティモシー・ウィリアムズ

1918年、テキサス。スクリーンの中で踊る華やかなスターに憧れるパールは、敬虔で厳しい母親と病気の父親と人里離れた農場に暮らす。若くして結婚した夫は戦争へ出征中、父親の世話と家畜たちの餌やりという繰り返しの日々に鬱屈としながら、農場の家畜たちを相手にミュージカルショーの真似事を行うのが、パールの束の間の幸せだった。ある日、父親の薬を買いに町へ出かけ、母に内緒で映画を見たパールは、そこで映写技師に出会ったことから、いっそう外の世界への憧れが募っていく。そんな中、町で、地方を巡回するショーのオーディションがあることを聞きつけたパールは、オーディションへの参加を強く望むが、母親に「お前は一生農場から出られない」といさめられる。

引用：Hulu公式サイト

前作「X エックス」のクソババアことパールが“どう人格形成されたのか”編。

時系列的には、前作よりも前にあたります。

もちろんパールを演じるのはミア・ゴス。

とはいえ「X エックス」の主人公・マキシーンとはキャラも口調も動作も、なんなら顔も全く違うから不思議！

時代のせいもあるとはいえ“持たざる者”に自分を固定させてしまっているのはパール自身であるという、あるある悲劇によって人がゴロゴロ死にます（主に身内を殺しまくるパール）。

毒親、そしてそれにともなう負の連鎖の解像度が高い！

「MaXXXine マキシーン」（2025年）

作品名	MaXXXine マキシーン
公開年	2025年（日本）
上映時間	1時間43分
監督	タイ・ウェスト
脚本	タイ・ウェスト
音楽	タイラー・ベイツ

1985年、ハリウッド。
巨大な撮影スタジオに現れたブロンドの女、その名はマキシーン。
ポルノ界で人気を極めた彼女は、新作ホラー映画『ピューリタンⅡ』のオーディションに参加していた。“本物のスター”になるために。その頃のLAは、連日連夜ニュースで報道される連続殺人鬼「ナイト・ストーカー」の恐怖に包まれていた・・・。
一方マキシーンの周りでは、ヒルズのパーティーに呼ばれた女優仲間が次々と殺される怪事件が起きる。騒動の中、オーディションで主演の座を射止め、スターダムへ上りはじめたマキシーンの前に、6年前、マキシーンの身に起こった猟奇的殺人事件のトラウマ知る謎の存在「何者」かが近づく・・・・・・。

引用：映画『MaXXXine マキシーン』オフィシャルサイト

最新作でも製作に名を連ね前のめりにマキシーンを愛でるミア・ゴス。

そしてなんと出演にケヴィン・ベーコンの名が……！

予告編でも対峙する2人に期待感爆。

これまでもトビー・フーパー監督「悪魔のいけにえ」やポール・トーマス・アンダーソン監督「ブギーナイツ」など多くの名作のエッセンスをたたえてきた本シリーズ。

最新作のルックからもジュリア・デュクルノー監督「TITANE/チタン」や是枝裕和監督「万引き家族」のきれはしを感じないでもない。

面白いものを全部吸収して“スターになる”マキシーンを見届ける日が楽しみです。

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月額料金	1,026円（税込）
作品数	約140,000本
同時視聴数	1契約で4台のデバイス
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無料期間	なし
ダウンロード機能	あり
アダルトビデオ（成人向け）	なし
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「X エックス」「Pearl パール」「MaXXXine マキシーン」見る順番は公開順・時系列両方楽しめる！

公開順で見るのがイイとはわかっていても、時系列順に見ることを強く薦めたくなる本作。

しかしどの順で見てもちゃんと面白いので、ご自由にシャッフルしてください。

パールもマキシーンもかわいそうなほど一生懸命で「私に何らかの権威があったならスターにしてあげたい」という気持ちにさせてくれます。

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