ポン・ジュノ監督は、アジア人で初めてアカデミー賞作品賞を受賞した韓国の映画監督です。
「パラサイト 半地下の家族」で、アカデミー賞とカンヌ国際映画祭をW受賞する快挙を成し遂げました。
娯楽性と社会性を兼ね備えた作風が特徴で、「パラサイト〜」の他は、「殺人の追憶」、「母なる証明」が代表作に挙げられます。
映画界の頂点まで登り詰めたポン・ジュノ監督の作品を、ランキング形式で紹介していくので、参考にしてみてください。
【ポン・ジュノ】映画ランキング！おすすめ監督作品9選
ポン・ジュノ監督のオススメ作品をラインナップしました。
ランキング形式で紹介しているので、上位の作品から順に鑑賞していくのもいいかもしれません。
- 第1位：パラサイト 半地下の家族
- 第2位：殺人の追憶
- 第3位：母なる証明
- 第4位：グエムル-漢江の怪物-
- 第5位：スノーピアサー
- 第6位：オクジャ/okja
- 第7位：ほえる犬は噛まない
- 第8位：ミッキー17
- 第9位：TOKYO！（シェイキング東京）
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第1位：パラサイト 半地下の家族
| 作品名 | パラサイト 半地下の家族 |
|---|---|
| 公開年 | 2020年 |
| 上映時間 | 132分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ ハン・ジンウォン |
| 主なキャスト | ソン・ガンホ チェ・ウシク パク・ソダム チャン・ヘジン イ・ソンギュン |
「パラサイト 半地下の家族」は、言わずと知れたポン・ジュノ監督の代表作で、アカデミー賞やカンヌ最高賞など、映画賞を席巻した傑作です。
韓国・ソウルの半地下街で暮らす家族が、富裕層の豪邸に少しずつ潜入して寄生していくという物語が、観客を魅了しました。
監督直々に、ネタバレ禁止令が敷かれるほど、中盤以降の衝撃的な展開に驚かされます。
格差社会を視覚的に示した映像演出や、魅力的な俳優陣の演技が魅力的な作品です。
ポン・ジュノ監督の魅力が、一本にぎっしり詰まった集大成的な要素が感じられるのでオススメです。
第2位：殺人の追憶
| 作品名 | 殺人の追憶 |
|---|---|
| 公開年 | 2003年 |
| 上映時間 | 130分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ シム・ソンボ |
| 主なキャスト | ソン・ガンホ キム・サンギョン パク・ヘイル |
「殺人の追憶」は、ポン・ジュノ監督の出世作で、今でも世界中で高い評価を得ています。
猟奇的な殺人犯を追う刑事を主人公にしたサスペンスで、おぼろげな犯人像に、観客もろとも迷宮入りした感覚に陥ります。
日本最古の映画雑誌「キネマ旬報」では、2000年代の外国映画ベスト1に選定されました。
荒くれ者の刑事を、韓国の国民的俳優であるソン・ガンホさんが魅力的に演じています。
ラストショットの切れ味がとてつもないので、ぜひ最後まで目を反らさずに注目していただきたいです。
第3位：母なる証明
| 作品名 | 母なる証明 |
|---|---|
| 公開年 | 2009年 |
| 上映時間 | 129分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | パク・ウンギョ ポン・ジュノ |
| 主なキャスト | キム・ヘジャ ウォンビン チン・グ |
「母なる証明」は、アジア圏の映画賞を席巻した傑作で、国民的女優のキム・ヘジャとイケメン人気俳優のウォンビンが共演しています。
ウォンビンにとっては、徴兵からの復帰作で従来のイメージを覆した知的障碍者という役柄も話題になりました。
殺人容疑で逮捕された知的障碍者の息子を、母親が真実を追求するという物語です。
ポン・ジュノ監督らしいヒリヒリするサスペンス描写が要所要所で盛り込まれ、最後まで目が離せません。
すべてを宙ぶらりんにするようなエンディングは、ポン・ジュノ監督作で、最も素晴らしいと思いました。
第4位：グエムル-漢江の怪物-
| 作品名 | グエムル-漢江の怪物- |
|---|---|
| 公開年 | 2006年 |
| 上映時間 | 120分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ |
| 主なキャスト | ソン・ガンホ ピョン・ヒボン パク・ヘイル ペ・ドゥナ コ・アソン |
「グエムル-漢江の怪物-」は、韓国国内で1300万人を動員する大ヒットを記録しました。
韓国北部に流れる川の漢江から、突如怪獣が現れて、街の人々を襲っていくという物語です。
日本のゴジラを思わせるようなストーリーで、怪獣に小市民が立ち向かうという構図にポン・ジュノ監督らしさを感じます。
ソン・ガンホさん、ぺ・ドゥナさんらのスター俳優の共演も話題になりました。
日本でも親しまれている怪獣映画で明解なストーリーなので、ポン・ジュノ監督の作品を観たことない人にオススメです。
第5位：スノーピアサー
| 作品名 | スノーピアサー |
|---|---|
| 公開年 | 2014年 |
| 上映時間 | 125分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ ケリー・マスターソン |
| 主なキャスト | クリス・エヴァンス ソン・ガンホ コ・アソン ジェイミー・ベル アリソン・ピル |
「スノーピアサー」は、ポン・ジュノ監督が初めてアメリカで撮った映画です。
近未来を舞台にしたSF映画で、化学薬品の影響で雪に覆われた極寒の世界から、貧富の差が描かれます。
「パラサイト」では、高低差で貧富の格差を表現していましたが、今作では電車の車両で表現していました。
「キャプテンアメリカ」シリーズで知られるクリス・エヴァンスが主演を務め、さらに、ソン・ガンホらの米韓のスター俳優が共演しています。
ポン・ジュノ監督の海外でのチャレンジ作として、見逃せない一作です。
第6位：オクジャ/okja
| 作品名 | オクジャ/okja |
|---|---|
| 公開年 | 2017年 |
| 上映時間 | 120分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ ジョン・ロンソン |
| 主なキャスト | ティルダ・スウィントン ポール・ダノ アン・ソヒョン ピョン・ヒボン スティーヴン・ユァン |
「オクジャ/okja」は、ポン・ジュノ監督が初めてNetflixで製作した映画で、「スノーピアサー」に続いての英語作品です。
カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されましたが、「配信映画は受賞に値するのか？」という議論が巻き起こりました。
チリで発見され、世界各国で育成されている「スーパービッグ」にまつわる物語で、韓国に住む少女ミジャとの暖かい関係が描かれます。
しかし、大企業の策略により韓国のスーパービッグの「オクジャ」が買い取られて、ミジャがオクジャの奪還を目指すために冒険をするストーリーです。
似たようなテイストの「グエムル」と比較して鑑賞すると、面白いかもしれません。
第7位：ほえる犬は噛まない
| 作品名 | ほえる犬は噛まない |
|---|---|
| 公開年 | 2003年 |
| 上映時間 | 110分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ ソン・テウン ソン・ジホ |
| 主なキャスト | ペ・ドゥナ イ・ソンジェ キム・ホジョン キム・レハ |
「ほえる犬は噛まない」は、ポン・ジュノ監督の長編映画デビュー作です。
原題は韓国語で「フランダースの犬」といい、日本で放送された「フランダースの犬」の主題歌のアレンジがエンドロールで流れるというパロディ演出がありました。
韓国にある団地で事務管理をしている女性のヒョンナムと、大学教授を目指す男性のユンジュの視点を通して、犬が失踪する事件を追っていきます。
韓国の小市民のユーモアを描きながら、サスペンス描写に発展していくポン・ジュノ監督の原点が詰まっていました。
ポン・ジュノ監督の作品をすべて観たいと思っている人は、まず今作から観ていくのもいいと思います。
第8位：ミッキー17
| 作品名 | ミッキー17 |
|---|---|
| 公開年 | 2025年 |
| 上映時間 | 137分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ |
| 主なキャスト | ロバート・パティンソン ナオミ・アッキー スティーヴン・ユァン トニ・コレット マーク・ラファロ |
「ミッキー17」は、「パラサイト」を経て再びアメリカで製作されたSF映画です。
ポン・ジュノ監督の中でも最も大きい規模で作られ、製作費は1億ドル以上とも言われています。
冴えない男性のミッキーが、死んでも生まれ変われる仕事で、一攫千金の人生大逆転を目指すブラックコメディテイストな作風です。
自分と全く同じ姿をしたクローンが大量に生産されたり、会社から使い捨てされる描写は、ブラック企業への批判的な目線が感じられます。
ポン・ジュノ監督史上最大規模の世界観を、ぜひ見逃さずにいただきたいです。
第9位：TOKYO！（シェイキング東京）
| 作品名 | TOKYO！（シェイキング東京） |
|---|---|
| 公開年 | 2008年 |
| 上映時間 | 110分 |
| 監督 | ポン・ジュノ |
| 脚本 | ポン・ジュノ |
| 主なキャスト | 香川照之 蒼井優 竹中直人 荒川良々 松重豊 |
「シェイキング東京」は、3人の外国人監督が日本を舞台にした「TOKYO！」というオムニバス映画の一編です。
香川照之さん、蒼井優さんなど、日本でも馴染みある人気俳優が、ポン・ジュノ監督の演出を受けました。
10年間引きこもりの生活を続ける男が、家の外に出るまでを描いた物語です。
小さいサイズ感の作品から、社会を見る視点が、日本を舞台にしてもポン・ジュノ監督らしさを感じさせました。
【ポン・ジュノ】映画ランキングのなかの最高傑作は？
ポン・ジュノ監督の最高傑作は「パラサイト 半地下の家族」！
映画監督デビュー以降、数々の傑作を放ってきたポン・ジュノ監督の最高傑作は、「パラサイト 半地下の家族」と言われています。
鋭い社会的なメッセージと観るものを楽しませる娯楽性のバランスが、最も絶妙に取られているのではないでしょうか。
格差社会を、半地下家族と高台に住む富裕層の家族という上下の構図によって、視覚的に鋭く描写してみせました。
社会性ゆえに、鑑賞した人の意見が分かれつつありますが、軽快なストーリーと俳優の演技は総じて絶賛されています。
ポン・ジュノ監督作品で、最も間口が開かれている作品でもあるので、観たことがない人でも間違いなくオススメできる映画です。
>「パラサイト 半地下の家族」はどんな話？あらすじ・解説記事はこちら
【ポン・ジュノ】監督の経歴＆「孤独のグルメ」との関係は？
| 名前 | ポン・ジュノ |
|---|---|
| 生年月日 | 1969年9月14日 |
| 出生地 | 韓国 大邱広域市 |
| 国籍 | 韓国 |
| 活動期間 | 1993年～ |
| 受賞など | アカデミー賞 作品賞、監督賞 カンヌ国際映画祭最高賞 |
ポン・ジュノ監督は、「ほえる犬は噛まない」での長編映画監督デビュー以降、数々の傑作を公開してきました。
2000年代以降は、韓国国内でヒットしていたものが、徐々に国際的な評価に広がっていきます。
「パラサイト 半地下の家族」で、カンヌ国際映画祭の最高賞とアカデミー賞の作品賞をW受賞し、世界的な名匠という評価が定着しました。
現在も、韓国国内と海外の両方で映画制作に励んでおり、今最も新作が待たれる映画監督の1人です。
「殺人の追憶」「グエムル」で評価＆知名度を上げる
ポン・ジュノ監督の名前が、世に広がるきっかけになったのは、「殺人の追憶」と「グエムル」ではないでしょうか。
それぞれ、批評的にも興行的にも大きな話題を呼び、「グエムル」は、韓国国内歴代6位（2019年時点）となる興行収入を記録しました。
「殺人の追憶」は刑事モノ、「グエムル」は怪獣映画というジャンルをとりながら、社会的なメッセージが盛り込まれています。
初期作から一貫して、観客を楽しませる娯楽性の一方で、鋭い社会的メッセージによって、高い評価を得てきました。
「パラサイト 半地下の家族」で歴史的快挙を達成！
ブレイク以降は、韓国とアメリカの作品を渡り歩き、2020年に公開された「パラサイト 半地下の家族」は韓国で製作されました。
「パラサイト」は、ポン・ジュノ監督で最も高い評価を受けた作品で、カンヌ国際映画祭の最高賞とアカデミー賞の作品賞をW受賞するという快挙を成し遂げています。
カンヌとアカデミー賞のW受賞は、歴代で3作品しか達成できていません。
アメリカでの製作から韓国での製作という原点立ち戻ったのが、作品に程よいバランスをもたらしました。
「パラサイト」は、娯楽性と社会性を高次元で両立した、ポン・ジュノ監督の最高傑作です。
松重豊から「孤独のグルメ」の監督を打診されるも…
ポン・ジュノ監督の名前を検索すると、松重豊さんが出演している人気ドラマシリーズ「孤独のグルメ」が出てくることを、不思議に思う人がいるそうです。
「孤独のグルメ」と全く関係がなさそうに思えますが、松重豊さんは、日本を舞台にした短編のポン・ジュノ監督作「シェイキング東京」に出演しています。
ダメ元で松重豊さんからポン・ジュノ監督へ、「孤独のグルメ」映画版の監督オファーをしたそうです。
多忙を極めるポン・ジュノ監督からは、丁重に断りの連絡があったと松重さんが語っていました。
ポン・ジュノ監督が手掛ければ、「孤独のグルメ」の世界観もまた違ったものになっていたことでしょう。
【ポン・ジュノ】監督の最新作・次回作を調査
ポン・ジュノ監督の最新作と次回作の予定について、調べてみました。
常にチャレンジングな作品を撮っているポン・ジュノ監督は、今後も変わらず挑戦を続けていきそうです。
ポン・ジュノ監督の現時点での最新作は「ミッキー17」
韓国国内で製作され大成功を収めた「パラサイト」から一転して、ポン・ジュノ監督の最新作はアメリカで製作された「ミッキー17」でした。
ロバート・パティンソンを主演に迎えたSF映画で、ブラック企業を揶揄したような社会性を盛り込んだ、らしさが光る作品です。
チャレンジングな作風で、「ミッキー17」の評価は賛否が分かれています。
巨匠という評価に甘んじることなく、常に挑戦を続けるポン・ジュノ監督の姿勢に、凄みが感じられました。
ポン・ジュノ監パティン損督の次回作は「The Valley」を予定
ポン・ジュノ監督の次回作は、日本では正式に報道されていませんが、「The Valley」だと言われています。
実写映画を手掛けてきたポン・ジュノ監督としては、初めてのアニメーション映画となりそうです。
怪獣映画の大胆なCGや、細部まで絵コンテを書き込むタイプのことを考えると、アニメーションを作るのは、時間の問題だったのかもしれません。
深海に潜む生物と人間の交流を描いた物語で、2027年の公開が予定されているそうです。
今からポン・ジュノ監督の新作が観れるのが、楽しみで仕方がありません。
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【ポン・ジュノ】映画ランキング！おすすめ監督作品まとめ
- ポン・ジュノ監督はアカデミー賞やカンヌ最高賞を受賞した世界を代表する監督
- 先の読めないストーリーと痛烈な社会風刺が持ち味
- 最高傑作は「パラサイト 半地下の家族」と言われているとのまとめ
ポン・ジュノ監督は、アカデミー賞やカンヌ最高賞を受賞した、韓国のみならず世界を代表する映画監督です。
先の読めないストーリー構成と、痛烈な社会風刺が持ち味で、傑作を連発してきました。
「殺人の追憶」や「母なる証明」という代表作がある中、「パラサイト 半地下の家族」が最高傑作と言われています。
ほとんどの作品が、U-NEXTで鑑賞できるので、ポン・ジュノ監督の世界観を自宅で堪能して欲しいです！