【白石和彌】映画ランキング！おすすめ作品15選, 時代劇＆新作＆次回作の予定も紹介！監督の経歴は

嫌な予感がするたび、しっかりドギツいことが起こる白石和彌監督作品。

「人とはここまで堕ちるものか」と疑いたくなるほどに、目の前で人生をダメにしてくれるキャラクターたち。

彼らのおかげで、逆に観客は踏みとどまっていられるのかもしれません。

人物を美化せずフラットに描く白石和彌監督の視線に、私たちは結局救われてしまうのです。

暴力や殺人の奥には、傲慢で情けない真実がある。

今回は、そんな白石和彌監督の作品をランキングにするとともに、異色の時代劇や新作、経歴についても紹介します。

※この記事には映画のネタバレを含む可能性があります。未鑑賞の方はご注意ください。

【白石和彌】映画ランキング！おすすめ作品15選

早速、白石和彌監督の作品を15選にしました。

• 日本で一番悪い奴ら
• 孤狼の血
• 彼女がその名を知らない鳥たち
• 凶悪
• 止められるか、俺たちを
• ひとよ
• 凪待ち
• 碁盤斬り
• 孤狼の血 LEVEL2
• ロストパラダイス・イン・トーキョー
• 死刑にいたる病
• 牝猫たち
• 十一人の賊軍
• 麻雀放浪記2020
• サニー/32

↑リンクをクリックで知りたい項目へ飛べます。

第1位：日本で一番悪い奴ら

作品名	日本で一番悪い奴ら
公開年	2016年
上映時間	2時間15分
監督	白石和彌
脚本	池上純哉
主なキャスト	綾野剛 YOUNG DAIS 植野行雄（デニス） 中村倫也 中村獅童 ほか

腕っぷしの強さを買われ、北海道警の刑事となった諸星。先輩から刑事としての点数を稼ぐために“S（スパイ）”を作れとアドバイスされた彼は、暴力団幹部と麻薬の運び屋、拳銃横流しに精通するパキスタン人をSにするが、そこから違法捜査に手を染めていき…。

引用：U-NEXT公式サイト

（お目汚しを失礼します）チャカを見つけりゃカネになるので、1丁でも多くのチャカが欲しい警察。

でもだんだん、ロシアとかにも日本の警察がチャカ欲しいのバレて、ぜんぜんチャカくれなくなったので、シャブ売ってチャカ買うことにした！

警察が、です。

「なにやってんだてめえらは」と呆れ顔にさせられる本作ですが、実話ベースだというから人間ってホントどうしようもない。

テンポよく嘘みたいなバカ展開でカネが動きまわるので超楽しい！

それでいて後半では、しっかり覚醒剤の恐ろしさが描かれてざまあみろです（乱文失礼いたしました）。

第2位：孤狼の血

作品名	孤狼の血
公開年	2018年
上映時間	2時間5分
監督	白石和彌
脚本	池上純哉
主なキャスト	役所広司 松坂桃李 真木よう子 石橋蓮司 江口洋介 ほか

昭和63年、暴力団対策法成立直前の広島。所轄署に配属となった日岡秀一は、暴力団との癒着を噂される刑事・大上章吾と共に、金融会社社員失踪事件の捜査を担当。常軌を逸した大上の捜査に戸惑う日岡。失踪事件を発端に、対立する暴力団同士の抗争が激化し…。

引用：U-NEXT公式サイト

豚の尻穴からクソがドアップで出てくる衝撃のオープニング。

それを食わされたり、でっかいハサミで指を切られたり、ここもまだオープニング。

見たら誰もがマネしたくなる「警察じゃけえ、何をしてもええんじゃ」という役所広司の啖呵。

その後では音尾琢真先輩のアソコからノー麻酔で真珠を取り出して……（男性失神注意）。

白石和彌、ここに性癖とプライドを全集中！

えげつないグロさで王道ヤクザを超シブく描きつつ、死ぬほど面白いとはとんでもない傑作です。

第3位：彼女がその名を知らない鳥たち

作品名	彼女がその名を知らない鳥たち
公開年	2017年
上映時間	2時間3分
監督	白石和彌
脚本	浅野妙子
主なキャスト	蒼井優 阿部サダヲ 松坂桃李 竹野内豊 ほか

かつての男・黒崎を忘れられない十和子は、15歳上の男・陣治と暮らしている。地位も金もない陣治を嫌悪しながらも日々を過ごしていた十和子は、水島という男に出会い、情事に溺れていく。そんな時、家に訪ねて来た刑事から黒崎が行方不明だと知らされ…。

引用：U-NEXT公式サイト

見る人の環境と体調が感想に直結する本作。

「こんなにウザい主人公がいるか？」とムカムカしてくるほどの女が、なぜウザいのかという理由がわかるうちに、ムカつきは次第に大粒の涙へと変化。

愛が何だかわかりませんが、本作で提示されたものが愛だとするならば、私はもうわからなくてもいい！

……みたいに感情がぐちゃぐちゃになる本当に良い映画なので、見てほしいです（シンプル宣伝）。

白石和彌といえば暴力映画と言われますが、白石さんの描くエロと恋も最高ですよ。

第4位：凶悪

作品名	凶悪
公開年	2013年
上映時間	2時間8分
監督	白石和彌
脚本	髙橋泉 白石和彌
主なキャスト	山田孝之 ピエール瀧 リリー・フランキー 池脇千鶴 ほか

ある日、雑誌「明朝24」の編集部に1通の手紙が届く。それは獄中の死刑囚・須藤による、まだ白日の下にさらされていない殺人事件についての告発だった。ジャーナリストの藤井は、彼の証言の裏付けを取るうちに事件にのめり込んでいき…。

引用：U-NEXT公式サイト

白石和彌の名を一般に轟かせたのは本作「凶悪」でした。

師・若松孝二仕込みのド・バイオレンスは不気味なリアリティをともなって、ちょっと見たことないぐらい怖い。

ホラーでもスプラッタでもないのに、とにかく恐ろしい映画です。

ピエール瀧＆リリー・フランキーによる“凶悪”タッグは社会現象となり、この後2人が演じた印象的な悪人は数多。

しかしこの物語、強烈な殺人鬼が登場しながらメインテーマは“家族愛”に終始しているのもポイントです。

第5位：止められるか、俺たちを

作品名	止められるか、俺たちを
公開年	2018年
上映時間	1時間59分
監督	白石和彌
脚本	井上淳一
主なキャスト	門脇麦 井浦新 山本浩司 毎熊克哉 藤原季節 ほか

吉積めぐみ、21歳。1969年春、新宿のフーテン仲間のオバケに誘われて、若松プロダクションの扉を叩いた。当時、若者を熱狂させる映画を作りだしていた若松プロダクション。 そこはピンク映画の旗手・若松孝二を中心とした新進気鋭の若者たちの巣窟だった。

引用：U-NEXT公式サイト

男だらけの映画制作現場で、気合いと根性であらゆる局面を乗りこなしたひとりの女性……と聞くと切なさもありますが、吉積めぐみはそうじゃない。

若松孝二という熱源に惹かれ、一心不乱に映画を作っていた女性の人生、その一部分。

“映画作る映画”の中でも飛び抜けてリアルで、ドン詰まっていて、怒りのパワーを秘めた一作です。

師匠と仰ぐ若松監督の半生を、白石監督自身が魂をこめて描いています。

映画を撮るために映画を作る、ブレない生きざまが焼きついた映画。

第6位：ひとよ

作品名	ひとよ
公開年	2019年
上映時間	2時間3分
監督	白石和彌
脚本	髙橋泉
主なキャスト	佐藤健 鈴木亮平 松岡茉優 佐々木蔵之介 田中裕子 ほか

どしゃぶりの夜、タクシー会社を営む稲村家の母・こはるは夫を殺害。彼女はそれが、最愛の子供たち三兄妹の幸せと信じていた。15年の時が流れ、次男・雄二ら三兄妹は心の傷を隠したまま、大人になっていた。そんな一家のもとに、こはるが帰ってきて…。

引用：U-NEXT公式サイト

酒乱DVクソ親父を、ある夜お母さんが殺してしまいましたーー。

「これで自由よ、イェーイ！」とならないドブのようなリアルは、3人の子どもを翻弄します。

とんでもなく芝居が上手い田中裕子が体現するお母さんは、業を背負って気合い入りまくりで、なんだか物凄い生命力。

それに引き換え子どもたちは、親父から負の連鎖しまくり生きるの超ツライ……という、あるあるDVセット！

でも音尾琢真が笑わせてくれたからか、なんとなくほっこりする読後感です。

第7位：凪待ち

「凪待ち」のみU-NEXTで配信されていません。

作品名	凪待ち
公開年	2019年
上映時間	2時間4分
監督	白石和彌
脚本	加藤正人
主なキャスト	香取慎吾 恒松祐里 西田尚美 吉澤健 リリー・フランキー ほか

毎日をふらふらと無為に過ごしていた男は、恋人の亜引とその娘・美波と共に彼女の故郷、石巻で再出発しようとする。少しずつ平穏を取り戻しつつあるかのように見えた暮らしだったが、小さな綻びが積み重なり、やがて取り返しのつかないことが起きてしまうー。ある夜、亜引から激しく罵られた男は、亜引を車から降ろしてしまう。そのあと、亜引は何者かに殺害された。恋人を殺された挙句、同僚からも疑われる郁男。次々と襲い掛かる絶望的な状況から、郁男は次第に自暴自棄になっていくー。

引用：Hulu公式サイト

どうしようもないところまで行っているとき「ちょっと待て」と言ってくれる人がいるか。

見捨てずに受け止め続けてくれる人が、いるだろうか。

ギャンブル依存症に苦しむ主人公が、周囲の人々が思いをこめて貯めたお金をすべて競輪に注ぎ込みます。

それはもう、すべてです。

でも彼は、すんでのところで救われ続け、生きていくことをやめずに済む強運の持ち主でした。

悪人が誰かを救うこともあるし、善人の思いが踏みにじられることもあるという常識を、キツめのエンタメとして提示した作品。

第8位：碁盤斬り

作品名	碁盤斬り
公開年	2024年
上映時間	2時間9分
監督	白石和彌
脚本	加藤正人
主なキャスト	草彅剛 清原果耶 中川大志 小泉今日子 國村隼 ほか

浪人・柳田格之進は身に覚えのない罪を着せられた上に妻も失い、故郷の彦根藩を追われ、娘のお絹と2人江戸の貧乏長屋で暮らしていた。そんなある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は、復讐を決意する。

引用：U-NEXT公式サイト

武士たるもの、正直であれ。

信念を貫き、潔白であれ。

武士の中の武士である主人公が、盗人呼ばわりされたことで人生を大きく揺さぶられる物語。

白石監督にとって初めての時代劇作品でありながら、計画的なことか次作まで時代劇が続くという流れです。

原作の位置には、古典落語である「柳田格之進」という演目が。

自分の思い違いによって、他人とその家族の人生を滅茶苦茶にしてしまったら、どうしましょうか。

謝って済むのは現代だからかもしれませんが……。

第9位：孤狼の血 LEVEL2

作品名	孤狼の血 LEVEL2
公開年	2021年
上映時間	2時間19分
監督	白石和彌
脚本	池上純哉
主なキャスト	松坂桃李 鈴木亮平 村上虹郎 西野七瀬 中村梅雀 ほか

3年前に暴力組織の抗争に巻き込まれて殺害されたマル暴の刑事・大上の後を継ぎ、広島の裏社会を治める一匹狼の刑事・日岡。街の平和のため警察と裏社会のタイトロープを続けていたが、刑務所から出所したある男の登場によって、その危うい秩序は崩れていく。

引用：U-NEXT公式サイト

肯定感低すぎヤクザの爆裂トラウマ珍道中。

病気すぎるマッド人間が目潰しに犬殺しにと狂い散らかしている本作は、前作とはまたちがった角度からヤクザを照らします。

もう出てきたところから死にそうすぎる某キャラには「いつ死ぬか、まだ生きてるのか、頑張れ死ぬなよ」と応援したくなることでしよう。

師の後を追うようにヤクザに突っ込んでいく日岡（演／松坂桃李）が、まだまだ危なっかしいうえにちゃんとヘマをするのもいたたまれない。

第10位：ロストパラダイス・イン・トーキョー

作品名	ロストパラダイス・イン・トーキョー
公開年	2010年
上映時間	1時間55分
監督	白石和彌
脚本	髙橋泉 白石和彌
主なキャスト	小林且弥 内田慈 ウダタカキ ほか

営業マンの幹生は両親を亡くしたことを機に、知的障害のある兄・実生と2人暮らしを始める。性欲処理ができない実生のためにデリヘル嬢を呼ぶこともしばしばあった。そんななか、秋葉原で地下アイドルとして活動しながら風俗で働くマリンと出会う。

引用：U-NEXT公式サイト

障がいをもつ兄を、南京錠をかけたアパートに閉じこめる。

性欲処理のできない兄のため、プロをデリバリーして金を払い、部屋をそっと出る弟。

白石監督の長編処女作である本作でも、やはりスポットが当たるのは“周辺”でした。

生きづらい当人を中心とした、等しく生きづらい周囲の人々。

実生活では影になってしまいがちな一方の、心の痛みをしっかり掬い上げる心意気は現在までブレていません。

傷ついた先で、それでも生きていくしかない人間のツラさが凝縮された一本。

第11位：死刑にいたる病

作品名	死刑にいたる病
公開年	2022年
上映時間	2時間9分
監督	白石和彌
脚本	高田亮
主なキャスト	阿部サダヲ 水上恒司 岩田剛典 中山美穂 ほか

大学生・雅也のもとにある日1通の手紙が届く。それは、世間を震撼させた希代の連続殺人鬼・榛村からだった。「罪は認めるが、最後の事件は冤罪だ。犯人がほかにいることを証明してほしい」。榛村の願いを聞き入れ、雅也は事件を独自に調べ始めるが…。

引用：U-NEXT公式サイト

死刑囚とかかわることで、闇に取り込まれていく主人公。

構図は「凶悪」と似ています。

あちらは家庭に不和が生じていましたが、こちらでは個人の人格に悪い影響が。

パンチの効いたサイコパスが主要人物ではあるものの、物語のメインテーマは翻弄される側のメンタリティであることも「凶悪」と通じています。

拘置所の仕切り越しに、凶悪殺人犯を前に恐怖とも興味ともとれる感情を持て余す青年。

次第に彼の行動や言動が、異常性をはらんでくるのが怖い！

第12位：牝猫たち

作品名	牝猫たち
公開年	2017年
上映時間	1時間25分
監督	白石和彌
脚本	白石和彌
主なキャスト	井端珠里 真上さつき 美知枝 村田秀亮（とろサーモン）  吉澤健 ほか

ネットカフェで寝泊まりするワーキングプアの雅子は、惚れっぽい性格のシングルマザー結依、独居老人の客に気に入られている主婦の里枝と共に、池袋の風俗店「極楽若奥様」で働いていた。3人は満たされない思いを抱えながら男たちと身体を重ねるが…。

引用：U-NEXT公式サイト

日活ロマンポルノリブートプロジェクトの一編として、白石監督作にしてはタイトな尺でお届けする今作。

家をもたず風俗嬢として働く女性を中心に、セックスと人生が交錯する物語です。

エモすぎるおじいさんを演じたレジェンド・吉澤健さんはもとより、エロすぎるドS男を演じた芸人・村田秀亮さんにもご注目。

どこまで台詞なのかアドリブなのかわからないセックスシーンを“とろサーモンの村田”として演じている心意気もナイスです。

第13位：十一人の賊軍

作品名	十一人の賊軍
公開年	2024年
上映時間	2時間35分
監督	白石和彌
脚本	池上純哉
主なキャスト	山田孝之 仲野太賀 尾上右近 玉木宏 阿部サダヲ ほか

戊辰戦争が激化するなか、新潟の新発田藩は新政府軍への寝返りを画策する。城代家老・溝口内匠は、城から退かない旧幕府派の奥羽越列藩同盟軍と迫りくる新政府軍の鉢合わせを阻止するため、死罪になるべき罪人たちにとりでの護衛作報を命じる。

引用：U-NEXT公式サイト

ねっとりとした暴力シーンが持ち味の白石監督が、爆破にとりつかれた本作。

とにかく爆発が起こり、末梢がふっとびド派手に死にます。

たまたまか意図的にか続いた時代劇設定ですが、こちらは“時代劇版スースク”という表現が正しいThat’sエンタメ。

DC「スーサイド・スクワッド」よろしく悪人たちにスポットがあてられた物語です。

史実に基づいた部分もありつつも、ダークな部分を抑えコメディ色をかなり追加した“らしくない”作風。

第14位：麻雀放浪記2020

作品名	麻雀放浪記2020
公開年	2019年
上映時間	1時間58分
監督	白石和彌
脚本	佐藤佐吉 渡部亮平 白石和彌
主なキャスト	斎藤工 もも（チャラン・ポ・ランタン） 竹中直人 ほか

1945年の戦後から東京○リン○○○が中止となった2020年の新たな戦後へ“奴”はやってきた。別の意味で壊れた未来に現れた“奴”の名は、坊や哲。幾多の激戦を制してきた若き天才ギャンブラーが次に戦うのは、私たちの生きるこの世界、未来の日本だった。

引用：U-NEXT公式サイト

小説・漫画・映画とフォーマットを変えながら長年愛され続ける麻雀放浪記。

ぶっ飛びコメディ設定としてタイムワープした斎藤工が「確かに1945年フェイスかも」と思わせてくれるソース顔なのがイイ。

全編がiPhoneで撮影された本作ですが、“iPhone映画”初期とは一線を画す風合い。

しっかり白石作品のトーンを守りつつ、バカバカしい展開にボーっとできるような親切設計もありがたい。

U-NEXTでは、本編の後にメイキング映像も付いています！

第15位：サニー/32

作品名	サニー/32
公開年	2018年
上映時間	1時間50分
監督	白石和彌
脚本	髙橋泉
主なキャスト	北原里英 ピエール瀧 リリー・フランキー 門脇麦 ほか

冬の新潟のある町。中学校教師・藤井赤理は24歳の誕生日を迎えたその日、何者かに拉致される。拉致したのは柏原と小田の二人組で、雪深い山麓の廃屋へと連れ去り、彼女を監禁。柏原は「ずっと会いたかったよ、サニー…」と、赤理のことをそう呼び…。

引用：U-NEXT公式サイト

なんだか懐かしいインターネット描写で時代背景がバグり、とんでもない登場人物たちで倫理観がバグり、映画の受け止め方すらバグる世紀のバグり作です。

白石和彌の腕を持ってしても、うまくいかないことはあるのだという人間くささ、もしくは陰謀を感じられる本作。

リリー＆瀧からなる凶悪コンビの、本作における絶妙な芝居スタンスを見れば、どういった映画なのか納得できるかと思います。

門脇麦さんの芝居力が評価されがちですが、出鼻からずっと床に転がされているカトウシンスケも良いんだぞ！

【白石和彌】映画ランキングに登場した時代劇作品は？

「碁盤斬り」と「十一人の賊軍」の2作。

どちらも2024年に公開された作品。

「碁盤斬り」は古典落語、「十一人の賊軍」は実際の事件をベースにしたもので、はっきりとした起承転結が見どころです。

時代劇といえど、白石カラーともいうべき画のトーンは他作品と変わりません。

とはいえ肉体同士のバイオレンスではなく、刀や鉄砲を用いたアクションは新鮮。

他の多くの作品と比べて、軽快な台詞やコメディ感が織り込まれているのも特徴です。

個人的には「碁盤斬り」の方が、時代劇初心者にも易しいつくりと感じました。

【白石和彌】監督の新作・次回作の予定は？

2025年6月現在、新作の情報はありません。

昨年は、2本の大作時代劇がリリースされました。

さすがに休養か、準備期間に入っていると思われる白石監督。

2010年から、ほとんど休みなくコンスタントに新作をつくり続けてくださっているので、来年あたりには新しい映画が見られる予感がします。

「孤狼の血」3作目の製作はすでに発表されているので、続報を待ちましょう！

【白石和彌】監督の経歴や作風を紹介！

続いて、白石監督について掘り下げます。

名前	白石和彌
生年月日	1974年12月17日
出身地	北海道・旭川市
活動期間	2009年～
受賞など	・第37回日本アカデミー賞 優秀監督賞／優秀脚本賞「凶悪」 ・第60回ブルーリボン賞 監督賞「彼女がその名を知らない鳥たち」 ・第61回ブルーリボン賞 監督賞「孤狼の血」「止められるか、俺たちを」「サニー/32」 ほか

若松孝二監督に師事し、ブルーリボン賞を2度受賞

故・若松孝二監督に師事し、2025年のコンプラ感でははかり知れないハードな映画体験を積んだ白石さん。

白石さんの下積み時代の雰囲気は「止められるか、俺たちを」で徹底的に描かれています。

長編第2作「凶悪」のヒットで監督としての注目を集めると、作品をリリースするたびに賞を獲るような存在に。

「彼女がその名を知らない鳥たち」「孤狼の血」「止められるか、俺たちを」「サニー/32」の4作でブルーリボン賞を受賞したほか、国内外の映画祭で評価されています。

アウトローの世界を描いた作品が得意！

影響を受けた作品のひとつに「仁義なき戦い」シリーズを挙げている白石監督。

その愛は作風にあらわれています。

「仁義なき」シリーズ独特のナレーションやクレジットをオマージュした作品も多々。

内容も引けを取らず、ド迫力のアクションシーンと、裏社会のリアリティには定評があります。

暴力描写へのこだわりが強く、日本でもトップクラスのグロテスクなシーンをつくる監督です。

白石組常連！音尾琢真は高校の後輩

白石作品を見ているとほぼ100％登場してくる俳優・音尾琢真。

北海道のスター・TEAM NACSの一員である音尾さんは、じつは白石監督の高校時代の後輩！

1学年下という絶対的上下関係なのか、はたまたシンプルな友情からか、白石映画の常連として様々な役をこなしています。

白石監督の“音尾さん愛”は印象深い配役にあらわれています。前述の通り「孤狼の血」でガミさん（演／役所広司）の代表的な台詞を受けたのも音尾さん。音尾さんが出てくると安心するのが、白石作品信者というもの。

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