WiMAXの契約を検討する上で、知っているかどうかで大きく変わってくるのが「プロバイダの差」です。
「あまり違いがないだろう」と思われがちな部分ですが、一方で大きく差がつく部分も存在しているので、より賢くWiMAXを契約・使用したいなら必ず知っておくべき情報になります。
そこで、「WiMAXのプロバイダの差」という観点で、主に通信面・金額面での違いを解説していきます。
- そもそも、プロバイダとは何なのか
- プロバイダで通信面・金額面は変わってくるのか
- 割引を受けるならキャッシュバックと月額割引のどちらが良いのか
今回、上記のことについて解説していきますので、参考にしていただければ幸いです。
目次
WiMAXの「プロバイダ」を正しく知っておこう
「WiMAXのプロバイダの差」を理解する上で、決して避けて通れないのが「そもそも、プロバイダとは一体何なのか」という点になります。
そこでまずは、WiMAXにおけるプロバイダについて、簡潔に分かりやすく解説していきますので、目を通しておきましょう。
プロバイダとは?
プロバイダという言葉は、WiMAX以外でも光回線などで頻繁に使用されますが、一言で説明すれば「販売を代理する業者」のことです。
そもそも論として、WiMAXはau(KDDI)に統合されているUQコミュニケーションズが運営するインターネット回線サービスであり、ここが唯一の「公式」です。
つまり、UQ以外は公式ではなく、あくまで「UQに変わって販売を代理している」に過ぎず、この販売を請け負っている業者が「プロバイダ」と呼ばれています。
公式とプロバイダはWin-Winの関係
では、どうしてこのような複雑な販売スタイルを採用しているのかについてですが、簡単に言えば「どちらにとっても利益があるから」です。
まずWiMAXをより多く売りたいUQにとっては、自社のサービスが売れれば売れるほど、当然業績は上向くことになります。
ですが、その販路を作るには自社内で人員や部署の整備を行わなければならず、非常に多くの手間とお金がかかってしまいます。
したがって、「販売だけは他者に委託しよう」ということになり、効率的に自社サービスをユーザーに提供できる体制が整うというわけです。
そして、プロバイダ側は、逆に自社でWiMAXのようなサービスを作り出すだけの資金力やノウハウがないので、「販売を頑張ろう」ということで業績を上向かせようとします。
非常に簡単に言えばこのような背景があり、公式とプロバイダという2つの立場が存在することになります。
各社が熾烈な競争を繰り広げている
また、プロバイダを語る上で欠かせないのが、「熾烈な競争」です。
WiMAXにおけるプロバイダは非常に多くの業者が存在しているので、とにかく競争が激しい世界。
その理由は、各社販売するものはUQが提供するWiMAXという全く同じ商品であるため、「どれだけ価格を下げられるか」がユーザーにとっての一番の関心事だからです。
したがって、各社があの手この手でこぞってユーザーを取り込もうとしているので、公式とは比較にならないほどの条件での契約が可能なプロバイダも存在しています。
だからこそ、「WiMAXはプロバイダ選びが大事」だと言われているのです。
プロバイダによって変わる部分を知っておこう
さて、まずはWiMAXにおけるプロバイダの差について解説をしてきました。
「公式に代わって販売を行う業者」というイメージを持っていただければ問題ありませんので、忘れずに覚えておきましょう。
次の章では、「プロバイダによって生まれる差」として、通信面・金額面での違いを中心に取り上げていきます。
- 公式とプロバイダでは通信環境が違うの?
- 公式とプロバイダってどちらがお得なの?
- プロバイダってなんか怪しくない?
このような疑問を持っている方はぜひ目を通してください。
WiMAXでプロバイダの差は生まれる?通信面・金額面を徹底的に解説します
というわけで、この章ではWiMAXにおけるプロバイダによって生じる差を、
- 通信面
- 金額面
この2つの観点から解説していきます。
通信面
当然ですが、WiMAXはインターネット回線系のサービスであるため、「プロバイダによって通信環境・通信速度が大きく変わってくるのかどうか」は絶対に知っておきたい点です。
プロバイダによって差は生まれない
結論から言えば、WiMAXの通信環境はプロバイダによって違いは生まれません。
もっと言えば、「公式とプロバイダ」という両者においても変わらないので、通信面においては公式だろうがプロバイダだろうが、「どこと契約しても問題ない」という認識を持っていただいて構いません。
よって、WiMAXの対応エリアはもちろんのこと、工事が不要な点なども全て共通してきますので、この辺りへの心配もしなくて大丈夫です。
この理由としては、プロバイダの本質的な役割である「販売の代理」という点が大きく関与してきます。
あくまで各社プロバイダは「公式が提供するWiMAXを販売する」だけであり、プロバイダ自身が回線の提供に関わっているわけではないのです。
分かりやすく言えば、「契約するのはプロバイダ、利用するのはUQのWiMAX」、このようなイメージになりますので、通信面での懸念をお持ちの方は安心して各社プロバイダと契約を結んでもらえればと思います。
素直に金額面で選んで問題ない
したがって、WiMAXの契約先を選ぶ際には、「プロバイダの金額面」で選んでしまって全く問題がありません。
インターネット回線は「安かろう悪かろう」では困ってしまうわけですが、WiMAXにおいてはそうではありません。
通信面での違いが生まれないということは「安ければ安いほど得をする」ことの裏返しですから、より安く利用できるプロバイダを選ぶべきです。
金額面
では続いて、皆さんが最も知りたいであろう金額面でのプロバイダによる差について解説していきますが、言うまでもなく各プロバイダで価格や費用は大きく変わってきます。
公式まで含めると、同じサービスだとは思えないくらいの金額差が生じてしまうのですが、この差がどのように生まれているのかをまずは解説していきます。
プロバイダによる金額差の詳細
「プロバイダによって金額面が変わってくる」と言っても、具体的に何がどう変わるのかについて、知りたい部分ではあります。
結論から言えば、各プロバイダによって以下のような点が変わってきます。
- キャッシュバック
- 一定条件を満たすと現金がもらえる
- 料金割引
- 月額料金から直接割引をしてくれる
- 違約金
- 契約上に違約金の金額が変わってくる
- 端末代金割引
- 端末(ルーター)代金を割引してくれる
- 各種特典
- 金額面以外での各種特典
この中でも特に重要になるのが、上2つのキャッシュバックと月額割引の部分ですが、これらについては後述します。
ここでは、端末代金割引について説明していきます。
公式からの契約の場合、定価でのWiMAXの契約に加えて、本体、つまりルーターとの契約を結ぶ必要も出てきます。
そして、このルーターの価格が、機種にもよりますがおおよそ2万円弱になってくるので、決して無視できない部分になってきます。
ではこの端末代金をプロバイダはどのように扱っているかというと、「無料」としているプロバイダも存在しており、この時点で全体のランニングコストを2万円弱抑えられるということになるので、プロバイダからの契約がどれほどお得なのか、理解できると思います。
そして、この端末割引に加えて「キャッシュバックor料金割引」が入ってきますから、もうプロバイダからの契約以外の選択肢はないと言えるほどです。
では、このキャッシュバックと料金割引の両者について、詳しく見ていきます。
「キャッシュバック」の方がリターンが大きいのは事実
まずはキャッシュバックについてですが、基本的には月額の料金から割引をしてもらうよりも、キャッシュバックをしてもらった方がお得度としては高くなります。
したがって、「とにかくお得に利用したい!」という方には、キャッシュバックを用意しているプロバイダとの契約を推奨します。
では、「なぜキャッシュバックの方がお得なのか」についてですが、これには深い事情があり、この点がキャッシュバックのデメリットにもつながる部分になってくるのです。
ここでは、キャッシュバックの一例として、WiMAXにおけるプロバイダ選びの正解とも言える「GMOとくとくBB(以下、GMO)」というプロバイダを取り上げてみます。
GMOでは「最大31,000円キャッシュバック」というキャンペーンを実施しており、これを魅力に感じて契約する方は極めて多いです。
では、このキャッシュバック金額を全ての方がしっかり受け取れるのかというと、決してそうではありません。
先に言っておきますが、「各種条件を満たす」ことでしか、キャッシュバックを受け取ることができないのです。
ではここで、GMO内から引用してきた、以下の文章をご覧ください。
キャッシュバック特典はGMOとくとくBBより端末発送月を含む11ヶ月目にお申込み時に新規で作成される基本メールアドレス宛に、キャッシュバック特典の振込みに関するご指定口座確認のご案内メールをお送りしますのでそちらをご確認の上、お振込み先の口座情報をご登録ください。
こちらがGMOのキャッシュバックに関する記述になりますが、ここに記載されている条件をまとめてみると、以下のようになります。
- 端末発送月を含む11カ月目にメールから手続きが必要
- 申し込み時に作成する基本メールアドレス宛に案内メールがくる
- 案内メールに沿って口座情報を登録する
これだけ見るとちょっと分かりにくいですが、これらの条件を満たすことの難しさ・面倒さをこれからお話ししていきます。
まずは「端末発送月を含む11カ月目にメールから手続きが必要」という部分ですが、こちらは期間設定が絶妙です。
「端末発送月を含む」と記載されていますが、例えば10月末に契約を結び、11月に端末が発送されたとしましょう。
そうすると、本人としては10月に契約をしたので、そこから11カ月間をカウントするのが普通の感覚になりますが、規約上は11月からのカウントになってしまうのです。
また、12カ月ではなく11カ月というのも「絶妙に忘れやすい」期間設定であり、これもキャッシュバック条件を満たす上でのハードルになっていると言えるでしょう。
さて、次に「申し込み時に作成する基本メールアドレス宛に案内メールがくる」、こちらの内容ですが、これは「申し込み時に作成する基本メールアドレス」というのがキモとなっています。
これは、契約時に作成されるGMO独自のメールアドレスのことであり、自分が登録する自分のメールアドレスではないのです。
そして、このメールアドレス宛にキャッシュバックの案内メールが届くのですが、このメールのボックスはGMO内にログインしないと見ることができません。
つまり、「通知がこない」ということになるので、当然スルーしてしまう方も中にはでてきます。
つまり、「キャッシュバックはもらい損ねる人が一定数いる」ということです。
ここで勘違いして欲しくないのは、「もらえない」ではなく「もらい損ねる」という事です。
お得度の高いキャッシュバックを利用するなら、「条件をしっかり満たす」という努力が必要になるので、この点を覚えておかなければ、極めて大きな損をすることにつながってしまうことでしょう。
面倒なことが嫌いなら「月額割引」がおすすめ
さて、お得度の高いキャッシュバックについてまずは説明してきましたが、正直に言うと、色々と制限があって面倒です。
もちろん、条件をキッチリ満たすことができれば、多大なるリターンを得ることができますから、しっかり者にとってはキャッシュバックの方がおすすめになります。
一方で、「多少損をしてもいいから、面倒な手続きなしに確実に割引を受けたい」というニーズも存在しているのも事実で、そんな方にこそおすすめなのが「月額割引」になります。
この金額的メリットは極めてシンプルで、「毎月のプラン料金が安い」という点に集約されますから、誰でも契約をするだけで公式よりも圧倒的にお得に利用することが可能です。
(上述のGMOもキャッシュバックに加え、月額割引を用意しています)
もちろん、お得度で言えばキャッシュバックの方が上なのですが、「受け取らない人が一定数いる」からこそ、プロバイダ側は強気にキャッシュバック額を増額することができるという背景があるわけです。
それを考えると、確実に100%割引が受けられる月額割引の方が、期待値的には高くなると思います。
この辺は好みの世界なので、自分に合っていると思う方の金額的メリットを用意しているプロバイダを選んでみてください。
まとめ
今回はWiMAXにおける各プロバイダによる差や違いについて解説をしてきました。
公式からの契約はもちろんのこと、各プロバイダによっても非常に大きな違いが生まれてきてしまうので、契約前のプロバイダ選びは本当に慎重に行ってください。
また、キャッシュバックか、料金割引かの選択も非常に重要です。
WiMAXにおけるキャッシュバックは、基本的にはどこのプロバイダでも数カ月後からが普通なので、その期間を踏まえて「自分がしっかりキャッシュバックを受け取れるのか」を熟慮してみましょう。
少しでも不安や面倒さを感じるなら、月額割引が推奨されます。
皆さんのお役に立てれば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。