インターネット回線の工事内容や費用を解説!工事が不要なインターネット回線もある?

インターネット回線の工事内容や費用を解説!工事が不要なインターネット回線もある?

スマートフォンやタブレット、パソコンでできることが増えるにつれて、インターネット回線の重要性は増しています。工事が必要な回線もあり、事前に詳しく知っておきたい方は多いでしょう。

工事内容や費用、さらには工事不要で使えるインターネット回線も紹介しているので、参考にしてください。

インターネット回線の工事内容や費用を解説

インターネット回線にはさまざまありますが、実は工事が必要な回線とそうでない回線に分けられます。

工事が必要なインターネット回線は「光回線」

工事が必要なインターネット回線は「光回線」です。

光回線は高速で安定した通信ができる高品質なインターネット回線で、動画配信サービスやオンラインゲーム、リモートワークが普及した昨今、契約を考えている方は多いでしょう。

工事が必要な理由

では、どうして光回線では工事が必要になるのでしょうか?その理由を、以下の引用文で確認してください。

光回線は、サービス業者が電柱や地下配線などに張り巡らされた光ファイバーケーブルを家庭やオフィスまで引き込む工事(開通工事)を行うことで利用が可能となります。

引用:光回線とは? – SoftBank正規代理店 LifeBank

このように、光回線は電柱や地下から光ファイバーケーブルを建物まで引き込む「開通工事」を行う必要があるのです。

したがって、スマートフォンやモバイルWi-Fiなどの無線接続のインターネット回線よりも、契約が大掛かりになる点がデメリットになります。

しかし、高速で安定した極めて高品質な通信が可能になるため、自宅でインターネットを頻繁に利用する方にとっては、光回線は魅力的な回線です。

工事ができないことがある

光回線の注意点として、「工事ができないことがある」点が挙げられます。先述のように、光回線は電柱にある既存の光ファイバーケーブルを引き込むため、建物の近くに電柱がないと、開通工事そのものを行うことができません。

光回線の全国カバー率は、東日本で95%、西日本で93%ですから、ほぼ100%の普及率となってはいるものの、不安な方は自宅が光回線の対応エリアになっているかどうかを、事前に確認しておきましょう。

参考:フレッツ光西日本お申し込みサイト

また、マンションなどの集合住宅の場合、管理人や大家さんの許可を得ないと開通工事ができないケースもあります。

光回線の工事内容

工事が必要な光回線の、具体的な工事内容を確認していきましょう。工事と聞くと大がかりなものを想像してしまうかもしれませんが、所要時間は新規開通で1時間〜2時間程度であるため、心配する必要はありません。

光回線の工事は、以下の3つの手順に分けられます。

  1. 光ファイバーを引き込む
  2. 光コンセントを設置する
  3. 必要機器を設置する

順番に解説していきます。

1.光ファイバーを引き込む

まずは近くの電柱から光ファイバーケーブルを建物内まで引き込みます。

一般には電話用の配管を使って引き込みますが、建物の構造や状況により、エアコンのダクトを利用したり、新しく穴を開けたりすることもあるため、どんな引き込み工事をするのかを、事前に説明してもらいましょう。

なお、穴の大きさは直径1cm程度であるため、外観を損なうようなものではありません。

2.光コンセントを設置する

次に光コンセントを自宅内に設置していきます。光コンセントとは、引き込んだ光ファイバーケーブルと建物内部をつなげる「光回線専用のコンセント」のことで、以下の画像に示されるような一体型タイプと分離型タイプの2つに分けられます。

引用:フレッツ光 開通工事レポート 戸建てにお住まいのお客さま – フレッツ光

どちらのタイプのコンセントが設置されるのかは建物によって変わるため、工事前に事前に確認しておきましょう。

3.必要機器を設置する

光コンセントを設置したら、最後に「ONU(光回線終端装置)」と接続して、開通工事は終了です。

ONUから有線LANケーブルでWi-Fiルーターへと接続すれば、自宅で無線によるインターネット通信が利用できます。

また、最近ではONUとWi-Fiルーターが1つになった「ONU一体型ルーター」も存在しているため、契約予定の光回線がどんなONUを提供してくれるのかを、事前に確かめておきましょう。

光回線の工事費用

光回線の工事内容を解説しましたが、「どの程度の費用がかかるのか」を知りたい方もいると思います。工事と聞くと、高額な費用がかかるように感じられるため、契約前に知っておくことは大切です。

契約する光回線にもよりますが、開通工事の費用の相場は「2万円〜4万円」とされています。決して安い金額ではないため、一括払いではなく、スマートフォンの本体代金のような分割払いで支払う方が多いです。

工事費無料特典でお得に契約しよう

「2万円〜4万円」と聞くと、契約を躊躇してしまう方もいるかもしれませんが、多くの光回線事業者は「工事費無料特典」を用意しています。開通工事を実質無料で行ってもらえるため、特典を利用する方は非常に多いです。

一方で、工事費無料特典には注意点も存在しています。多くの事業者が提供する工事費無料特典は、契約と同時に工事費用を無料にするわけではなく、「分割払いの工事費用を毎月無料にする」ことで実質無料としているため、契約期間内に解約をすると、工事費用の残債を支払う必要があるのです。

つまり、工事費無料特典は「契約期間内に解約できない」という実質的な縛りになります。したがって、早期解約の可能性がある方は、この点に注意してください。

工事不要でインターネットを楽しむためには?

光回線の工事について詳しく解説しましたが、「工事不要でインターネット回線を契約したい」と感じた方もいるかもしれません。

ここでは、工事不要でインターネットを楽しむために知っておきたい、以下の2点を紹介していきます。

  1. モバイルWi-Fi
  2. テザリング

どちらも光回線に代わる有力な選択肢であるため、それぞれの詳細を確認しておきましょう。

モバイルWi-Fi

UQ WiMAX

引用:UQ WiMAX

モバイルWi-Fiは、工事が必要な光回線の代替手段として、多くの方に利用されているインターネット回線です。

実店舗で契約をすることで、最短即日開通も可能ですから、工事不要で迅速に使えるインターネット回線を求めているなら、契約を検討してください。

モバイルWi-Fiでは、以下の画像のような小型の「モバイルルーター」を使って、スマートフォンやタブレット、パソコンと接続を行います。

モバイルルーター

引用:Speed Wi-Fi NEXT WX06 – UQ WiMAX

小型で軽量な端末であるため、どこへでも気軽に持ち運んでWi-Fiを利用できるのが最大の強みだといえるでしょう。

そして、モバイルWi-Fiは使用する回線で、大きく分けて以下の2つに分けられます。

WiMAX
自社で独自の回線を運用する。
大手キャリア回線
docomo・au・SoftBank回線を借りて運用する。

前者のWiMAXは、提供するUQコミュニケーションズが自社で全国に整備したWiMAX回線を使用し、下り最大通信速度はモバイルルーターで440Mbpsと、日常生活でインターネットを使用する上で十分な速度を出してくれます。

一方で、WiMAXの全国カバー率は、大手キャリア回線を利用する他のモバイルWi-Fiの「ほぼ100%」よりも劣るため、事前に対応エリアかどうかを確かめておきましょう。

また、後者の大手キャリア回線は、「大手3社のインターネット回線を借りて運用するサービス」と考えてください。したがって、普段使用しているスマートフォンのインターネット回線を、モバイルルーターで飛ばして利用することになります。

メリットとデメリット

では、モバイルWi-Fiのメリットとデメリットを確認していきましょう。

メリット

モバイルWi-Fiのメリットは、以下の通りです。

  • 外出先で利用可能
  • 光回線よりも安い
  • 用途別にデータ容量が選べる

外出先で利用可能な点は先述の通りですが、利用料金が光回線よりも安いため、コスパが良い点が大きなメリットです。

光回線の5,000円前後の相場に対して、モバイルWi-Fiは「〜4,000円」程度で利用できるため、月々で最低でも1,000円以上は節約できます。

インターネット回線の契約は2〜3年が基本ですから、総額にして「24,000円〜36,000円」程度の差を生むため、魅力に感じる方もいるでしょう。

また、光回線は「容量無制限」で使える点が大きなメリットですが、一人暮らし世帯など、インターネットを使用する人数が少なくなればなるほど、容量無制限の魅力は薄れてしまいます。

一方で、モバイルWi-Fiでは、光回線のような使い放題プランから、スマートフォンの契約のような月々数GBのプランまでさまざま用意されているため、自分の用途に合わせて無駄がない契約が可能です。

デメリット

モバイルWi-Fiの最大のデメリットは、光回線のような固定回線ではなく無線回線であるため、「回線品質が光回線に劣る」点です。

光回線の多くの事業者は、下り最大1Gbps(1,000Mbps)の最高通信速度を提供していますが、モバイルWi-Fiでよく利用されるauのLTE回線は、下り最大通信速度が「150Mbps」です。

参考:「LTE」ってどのくらい速いの? – au

両者の差は非常に大きいため、より高い回線品質を求める方には、光回線の方がおすすめです。

一方で、下り最大通信速度が150Mbpsあれば、日常生活でインターネットを利用する上で困ることはほとんどありません。参考までに、インターネットを使って行う各作業に、必要な下り速度をまとめた以下の表を用意しました。

端末での作業必要下り速度
LINE受信1Mbps
Webページ閲覧1Mbps
ビデオ通話3Mbps
YouTube視聴(720p)3Mbps
YouTube(1,080p)5Mbps
4K動画の再生25Mbps

引用:快適なインターネットに必要な上下の速度目安を目的別に整理! – NURO

このように、150Mbpsの下り最大通信速度があれば、WebページやSNSの閲覧はもちろん、YouTubeなどの動画視聴も快適に行えますから、自分の用途に合わせた最大通信速度のインターネット回線を検討することが大切です。

また、モバイルWi-FiのWi-Fiルーターには、持ち運び可能な小型のモバイルルーターの他に、自宅での使用に特化した「ホームルーター」があります。

ホームルーター

引用:Speed Wi-Fi HOME L02 – UQ WiMAX

こちらの画像のように、一般的なモバイルルーターよりもサイズが大きく、自宅のコンセントに挿して使用するため、持ち運ぶことはできません。

一方で、最大通信速度や回線の安定性がモバイルルーターよりも高いため、固定回線のように使える点が最大のメリットです。また、使用端末と有線接続も可能であるため、より安定したインターネット回線を構築できます。

おすすめできる方

メリットとデメリットを考慮した上で、モバイルWi-Fiをおすすめできる人を挙げてみました。

  • 自宅と外出先で使いたい方
  • できるだけ安く使いたい方
  • SNS閲覧やYouTube視聴がメインの方
  • 用途に合わせたプランを選びたい方

光回線はインターネットを使ったあらゆることに対応できる回線品質が魅力です。しかし、モバイルWi-Fiの回線品質でも快適に利用できる方は多いので、以上に該当する方は契約を検討してください。

一方で、モバイルWi-Fiで人気のWiMAXは、「対応エリアかどうか」を事前に確認し、お住まいの地域での実際の使用感を事前に知っておくことで、契約後の失敗を防ぐことができます。

2週間完全無料で使える「Try WiMAX」を用意しているので、一度試してみてみましょう。

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テザリング

docomoのテザリング

引用:テザリング – NTT docomo

モバイルWi-Fiに続いて、テザリングについて解説していきます。テザリングの概要については、以下の引用文を確認してください。

テザリングとは、スマートフォンなどのデータ通信を利用して、パソコンやタブレット端末、ゲーム機器などをインターネットに接続することで、主にスマートフォンのオプションサービスとして提供されている。

参考:テザリングとは? iPhoneやAndroidの設定方法や注意点、モバイルルーターとの違いを解説 – TIME&SPACE by KDDI

このように、スマートフォンのデータ通信を使って、他の端末でもインターネットが使えるようになるため、場所を選ばずインターネットが利用できます。

もちろん、使用にあたり工事は一切不要です。

メリットとデメリット

それでは、テザリングのメリットとデメリットを確認していきましょう。両者ともにモバイルWi-Fiと共通している部分が多いため、テザリングだけに該当する点にフォーカスしていきます。

メリット

テザリングの最大のメリットは、「気軽に契約できる」点が挙げられます。

光回線やモバイルWi-Fiは、利用にあたり新しく契約を結ぶ必要があります。

工事費用や端末代金など、各種費用がかかりますが、テザリングでは既存のスマートフォン契約に、各社が用意している「テザリングオプション」を新たに加えるだけですから、電話一本ですぐに利用することが可能です。

また、契約プランにも左右されるものの、テザリングオプションはdocomo、au、SoftBankで「無料〜500円」で提供されているため、光回線やモバイルWi-Fiを新規に契約することに比べれば、圧倒的に安く利用できます。

加えて、テザリングが不要になれば、オプションを外すだけで問題なく、解約金も一切かかりません。光回線やモバイルWi-Fiでは、数万円の解約金がかかるのが普通ですから、気軽に利用を停止できるのもメリットだといえるでしょう。

デメリット

テザリングのデメリットとして、「使えるデータ容量に限りがある」点が挙げられます。

テザリングでのインターネット通信は、スマートフォンの契約の月間データ容量に含まれますから、上限に達すると通信制限をされてしまうのです。

仮にスマートフォンの契約が各社が用意する「使い放題プラン」だとしても、テザリングは使い放題の対象外になっているため、どんなプランを選んだとしても「テザリングで使い放題」はできません。

また、テザリングを使用するスマートフォンで電話をしていると、テザリングが使えなくなる点も、デメリットとして挙げられるでしょう。電話をする度に端末との通信が一度途切れてしまうため、人によってはストレスに感じるかもしれません。

加えて、スマートフォンのバッテリー消費が早くなる点も、見逃せないデメリットです。バッテリーが切れてスマートフォンが使えなくなると、テザリングだけでなく日常生活の連絡なども一切できなくなってしまうため、モバイルバッテリーが必須になります。

おすすめできる人

メリットとデメリットを考慮した上で、テザリングをおすすめできる人は以下に該当する方です。

  • 新しく契約をしたくない方
  • 気軽に利用を停止したい方
  • データ容量の消費が少ない方
  • スマートフォンで電話をすることが少ない方

気軽に利用を開始し、利用を停止できるのはテザリングだけのメリットであるため、インターネット回線選びの参考にしてください。

まとめ

光回線は高品質なインターネット回線ですが、工事が必要であるため、万人におすすめできるものではありません。

モバイルWi-Fiとテザリングを利用することで、工事不要でインターネット回線を用意できますから、自分に合ったものを選んでください。

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